2012年10月8日月曜日

アメリカ産米と米製品に高レベルの砒素が・・・

2012年11月の米Consumer Report誌を読んでいたら、怖い記事がありました。

タイトルは、Arsenic in your food(リンクはWeb版の記事)。
「あなたの食べているものに砒素が入っている」です。

これは9月頃からテレビでニュースになっていたみたいですね。

要は、アメリカの米で作られるスナック、シリアル、お菓子などに多くの砒素が含まれているらしいのです。(そもそも多くの食物(野菜、魚介類、海藻類など)にも砒素は含まれているが。)

砒素は発がん性物質とされていますが、無機砒素化合物と有機砒素化合物の2種類があるそうで、毒性がより強いのは無機砒素化合物。
特にアーカンソー、ルイジアナ、ミズーリ、テキサス産の米は他の地域の米より無機砒素化合物の含有量が多いそうです。そして、白米より玄米のほうが無機砒素化合物が多い。

アメリカで赤ちゃんの離乳食としてよく使われるライスシリアルは、同じように離乳食で使われるオートミールに比べて5倍の無機砒素化合物が含まれるそうです。

飲料水でいうと10ppbという単位が規制値になっているようですが、食物にはその規制値が設定されていない問題をCR誌は指摘しています。
(1ppb = 1マイクログラム/リットル または 1マイクログラム/Kg)

米に砒素が多く含まれる理由は、気候や地理的要因も関係あるかもしれないとしながらも、どうやら過去に大量に使われて土に残っている殺虫剤の砒素(80年代に禁止)ではないか、とあります。
アメリカのお米の産地は15%がカリフォルニア、49%がアーカンソー、残りがルイジアナ、ミシシッピ、ミズーリ、テキサスですが、カリフォルニア以外の南部の州は綿花栽培の歴史が長く、砒素入り殺虫剤を大量に消費していたそう。

そして、どれくらい米製品に砒素が含まれていたかというと・・・。
先ほどの離乳食用ライスシリアルの場合、サンプルによって数値の差が大きいそうですが、

Gerber SmartNourish Organic Brown Rice cereal:
総砒素量 97.7~329ppb、無機砒素化合物 0.8~1.3マイクログラム per serving

Earth's Best Organic whole Grain Rice cereal:
聡砒素量 149ppb、無機砒素化合物 1.7~2.7マイクログラム per serving

人間の発達の始めの段階で砒素に晒されると、その後癌を含め広範囲の健康被害につながるそうです。妊婦と幼児・乳児は特に米製品の消費を制限するほうがよい、と記事は提案しています。たとえば、子供のお米の摂取は週に1/4カップくらいにしておきなさいと。これだと日本人的スタンダードの白米の夕飯はだめですね。

Consumer Report誌11月号には同誌がテストした米製品の数値が載っています。
こちらのリンクからも結果のPDFを見ることができます。

ところで、うちは毎日夕食はお米だし、玄米(カリフォルニア産)混ぜて食べてたんですけど。
とりあえず今後始まる離乳食ではライスシリアルは禁止、大人用のお米はカリフォルニア産にして、子供はできるだけコーンとかイモで炭水化物を補おうかな。でも、土に埋まってる野菜たちも色んな化学物質を含んでそうなんですけど。

安全な食べ物って、探すのが難しい時代なんでしょうか。
とりあえず砒素の規制値はとっとと作ってチェックしてもらいたい。

皆さんもお気をつけください。


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