2011年7月20日水曜日

アメリカも猛暑。議会も国債発行上限で熱い。

アメリカは猛暑です
1ヶ月前は記録的な竜巻に悩まされたアメリカですが、最近は猛暑が話題です。
華氏100度越え(38度くらい)の州が続出して、Excessive Heat Warning という警報(地図中の紫)がでています。
オレンジのところは注意報(Heat Advisory)。
冬はsnow storm, 夏はthunder strom, tornado warning と excessive heat warningで、季節により天候が激しく荒れるので、家から出たくなくなります。夏が暑いと「温暖化」と言われますが、2年前も前回の冬もヨーロッパやアメリカは記録的な寒さだっただったはず。冬は寒くても「寒冷化」とはいわれないのにな。

議会も熱くなっています
話は変わって、最近はアメリカの議会が債務の上限(debt ceiling)を上げる、上げないの議論で盛り上がっています。
アメリカの債務上限(自分で決めている借金の上限)は14.3兆ドル(約1100兆円)で、アメリカのGDPが14.7兆ドルなので大体同じくらい。この上限を議会で可決して上げない限り、新しく国債(借金)を発行して出費をまかなうことができないということで、8月2日までに決着しないとアメリカが債務不履行(default)になると言われています。

簡単に言うと・・・
アメリカは借金しないと家計が回らない状態。で、借金の上限を上げないと返済期限がきたときに「ごめん、お金がなくて支払いできません。借金の元本と利子も一部返せません。」と宣言するということです。そうなるとお金を貸している国や金融機関は大混乱するし、国内では政府機関で働く人に給料払えない、今後借金の利息は高くしないとお金を借りられない、ドルの価値は下がる、経済が混乱して株が大暴落する・・・という、世界一の経済大国による大惨事になりかねないのです。サブプライムショックよりひどい状況になってしまいます。
日本はアメリカの国債を約9,000億ドルも持っていますので、これを踏み倒されたら激痛ですね。
だからアメリカだけでなく世界が「早く決着させなよ!」と思っている状況です。
この機会に株をうまく売り買いして儲ける人もいそうですが。

ちなみに日本の債務額は世界最悪のGDP比225%(GDPは約5.5兆ドル)。日本の税収はGDPの28%くらい。なかなか借金を返済完了できません。日本のほうが家計は悪い状態です。今危ないと話題のギリシャでさえGDP比144%。ギリシャの場合はお金ジャブジャブ使いすぎ、なのに稼げていないという点で日本より状況が悪いから問題になっているようですが。

なぜこうなったのか
アメリカでこんな状況になってしまったのは議会が日本同様「ねじれ」状態だからと言われています。2010年の選挙でオバマ政権の経済回復への評価が悪く、下院(lower house)で民主党(Democrats)が過半数を取れませんでした。
今、議会(house of representatives)では民主党が経費削減+増税路線で進めようというところ、共和党(Republicans)が増税はだめ、経費だけ減らせ、と言って議論は平行したまま。
前回の年度予算のときも同じようにもめていて、あと数時間で政府機関が閉鎖になるというところまでいきました。今回の騒動についても両方の党に対して国民は批判的。はたまたこんな田舎だと「へーそう?」程度の関心だったり。
日本と似ていますね。

あと2週間弱でどう決着するか、今後もニュースを要チェックです!

0 件のコメント: