2011年8月5日金曜日

インディアナで飲酒運転した場合の罰則

車社会のアメリカ。当然レストランやバーに行くのも車です。
田舎の場合はタクシーもあまり普及していないので、たいてい自分達で運転することになります。
レストランでビール一杯飲んだグループが車で帰宅するのを見ることもよくあります。
先日ドラマを見ていたら、ワインを飲んで帰りは運転、というシーンもありました。(最初に一杯だけ飲んで3時間後くらいに酔いがさめた状態だったと思いたい)

飲酒運転は英語でDUIとかDWIと三文字略語で呼ばれます。
ミニ知識:略語は英語でabbreviationといいます。

DUI: Driving Under the Influence (酒・薬の)影響下で運転
DWI: Driving While Intoxicated 酔った状態で運転

アメリカでも飲酒運転には厳しい罰則があり、血中アルコール濃度0.08%が基準とのこと。mlあたりにすると0.8mg/ml以上。日本は0.3mgなので、日本よりアメリカのほうが基準がゆるいことになります。酔いの程度は個人差があるし、自己判断が難しいので日本では「飲んだら運転するな」といわれますが、アメリカではまだ飲んで運転する人がいますね。

しかし、違反した場合の罰則は厳しいのです。
インディアナ州の場合の例をDRIVINGLAWS.ORGの記事から抜粋します。

1回目の違反の場合:
・罰金300ドル~5,000ドル
・1年以内の懲役
・免許30日間停止、停止後の2年以内の仮免許期間?(probation)は職場以外への運転禁止
・(A)場合によってはアル中治療に自費で通わされる
・(A)裁判所命令がある場合イグニションインターロック(*)を車に設置、被害者の会に出席、中毒検査などがある

*ダッシュボードに取り付ける機械で、エンジンをかける前に息を吹き込み、アルコール濃度が0.02%か0.04%だったらエンジンがかからないようにするもの

2回目の違反の場合:
・最低5日間、最高3年の懲役
・社会奉仕活動に参加
・10,000ドル以下の罰金
・6ヶ月から2年間の免許停止、停止後の2年以内の仮免許期間は職場以外への運転禁止
・上記(A)と同じ

3回目の違反の場合:
・最低10日、最高3年の懲役
・社会奉仕活動に参加
・10,000ドル以下の罰金
・1年から10年間の免許停止、停止後の2年以内の仮免許期間は職場以外への運転禁止
・裁判所により常習交通違反者(habitual traffic violator)と指定され、その後犯した軽微な罪への罰則も厳しくなる
常習交通違反者と判決を受けると1年から8年の懲役
・上記(A)と同じ

アメリカでは飲酒運転を厳しく監視するMADD(Mothers Against Drunk Driving)というNPOがあり、飲酒運転の罰則を厳しくするのに一役買ったそうです。1980年代に、飲酒運転で捕まり、釈放されたばかりの男性が13歳の少女をひき逃げした事件が発端で、その少女の母親がMADDを発足させました。

サイト内に州ごとのDUIによる死亡率(2009年)が掲載されているのですが、最悪の51位はハワイ。52件で、死亡事故全体の48%だそうです。ってほぼ半分じゃん!ハワイの路上は要注意ですね・・・。ちなみにインディアナ州は19位、210件で30%。それでも3割って結構多い!1位はユタ州、40件で16%。
日本は2010年の数字だと飲酒事故での死亡は123件、全体の事故による死者数が1,944件なので6.3%。これは罰則が強化された2007年から激減したようですね。ノンアルコールビールの宣伝やお店での対応などで皆気をつけるようになった効果が数字で出ています。


人の命を奪う可能性のある飲酒運転。アメリカでも日本と同様気をつけてくださいね。


参考記事:
DRIVINGLAWS.ORG  DUI law in Indiana
政府統計 平成22年上半期の交通死亡事故の特徴及び道路交通法違反取締状況について

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